大和和紀の『あさきゆめみし9』を読みました
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あさきゆめみし・巻9(其の43~47)感想
🌸 夕霧の追憶
六条院に梅のつぼみがふくらむ──その瞬間、夕霧の胸に蘇るのは紫の上の面影。
女房たちは「今は三の宮さまと薫の中将こそ当代の花」と言うけれど、
夕霧にとっての“花”は、やっぱりあの六条院の栄華の中心にいた二人。
「紫の上さまがおいでだったら…」
少年の頃、伝えられなかった淡い恋心まで、ふっと胸に戻ってくる。
明石の御方が元気に采配を振るう姿を見て、
「六条院って、もう明石家の天下では…?」と苦笑いしつつも、
やっぱり紫の上の不在が胸に刺さる夕霧が切ない。
🌸 匂宮 vs 薫
匂宮は「光源氏になりたい!」と、夢を語る。
だからこそ、“源氏の息子”である薫には負けたくない。
一方の薫は、
「そもそも自分は誰の子なのか」
という根源的な苦しみを抱えている。
この対比がもう、宇治十帖の空気そのもの。
🌸 薫の出生の秘密
俗聖と呼ばれる八の宮に憧れ、教えを請いに訪ねる薫。
八の宮のお世話をしていた弁の君がついに真実を告げる。
薫は柏木と三の宮の子
柏木は「成人したら真実を伝えてほしい」と遺言を残していた
薫の“悟りたいのに悟れない”苦しみの核心がここで露わになる。
この巻の薫は、ほんとうに胸が痛い
🌸八の宮の不安と託す想い
世間から忘れられた存在となった八の宮。
その孤独と不安を、薫は誰よりも理解していた。
月の光の中で姫君たちのお琴を聴く場面は、宇治の静けさと儚さが凝縮された名シーン。
そして──
八の宮は亡くなる。
薫に娘たちを託したまま。
この“託す”という行為が、後の悲劇の始まりでもある。
🌸 大君の決意
薫に愛を告げられても、大君は受け入れられない。
弱い自分より、中の君を幸せにしてほしい
この自己犠牲の強さが、大君の魅力であり悲劇。
弁の君は「中の君と匂宮さま、姉妹そろって幸せになれるご縁が…」と言うけれど、
匂宮に中の君を託せない大君は譲らない。
薫が忍び込もうとした夜──
大君は逃げ、中の君と薫が一夜を共にすることに。
ここ、宇治十帖の“運命の分岐点”だよね。
🌸 匂宮の恋と暴走
匂宮は完全に恋に落ちている。
やっと紫の上のように、一生恋せる夢の女に出会えた!
…いや、気持ちは分かるけど、勢いがすごい。
三日夜の祝いも整い、もう止まらない。
しかし明石の中宮から
「浮気沙汰は感心しない。当分外出禁止」
と鉄槌が下る。
薫がなんとか外へ出すものの、
その後は監視が厳しくなり、匂宮は完全に詰み。
🌸 大君の死
匂宮に夕霧の娘・六の君との縁談が決まったと聞き、
大君はショックで倒れる。
駆けつけた薫と顔を合わせることはできたが──
そのまま亡くなってしまう。
薫の喪失感は深く、宇治に引きこもる。
その姿を見て、
「そんな方の妹なら」と、
ようやく匂宮との結婚が許されるという皮肉。
この続きは、WordPressにて『あさきゆめみし10』の和文・英文レビューとして掲載します。
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